「有田と週刊プロレスと」はなぜ面白いのか!? ファイナルシーズン 第7回 「武藤敬司」

日頃からもっぱらテレビとネットでプロレス観戦をしている私。
その中でも特におすすめのコンテンツが「有田と週刊プロレスと」です。

この番組はトーク番組で、試合の映像は一切流れません。
試合の様子は写真のみです。
しかし、プロレスコンテンツとしてめちゃくちゃ面白いのです。
有田哲平さんの話芸の神髄、ここにあり!という番組です。

令和になり、ファイナルシーズンが始まりました。
今までファーストシーズンからサードシーズンまで配信されていますが、
フォース(Forth:4番目)シーズンではなく、同じFで始まる「Final」。

ファイナルシーズンってどういうこと?終わりってこと?
「有田と週刊プロレスと」ファンとしては気が気ではありません。
しかし、ファイナルシーズンもとにかく面白く、更新が待ち遠しいのです。

今回は第7回、プロレスラー「武藤敬司」がテーマ。1レスラーにフォーカスするのはこの番組では比較的珍しいのですが、それだけ語れる歴史があるといえるレスラーです。
2019年5月に「さよならムーンサルトプレス 武藤敬司35年の全記録」という本が出版されるほど、平成のプロレス界を代表する、ファンを熱狂させた“プロレスリング・マスター”です。

プロレスファンでない方には、ものまねタレントの神無月さんのネタで、スキンヘッドで人差し指と小指を立てて、口元から両手を大きく広げながら「イーーーヤァ」というポーズを取るプロレスラーのものまねはご存知だと思いますが、そのモデルとなった方が武藤敬司選手です。

さて、今回の「有田と週刊プロレスと」では、武藤敬司選手がどのようなレスラーであるか、何がそんなにすごいレスラーなのかということをわかりやすく伝えるため、有田さんは「武藤敬司は1人なのに、たくさんいる」という不思議な問いを投げかけます。

配信されてまだ日が浅いですが、視聴者の方からは「神回だ!」などの高評価が相次いでいるのも納得の内容でした。
今回も、副音声的に、武藤敬司というレスラーについて私の視点でちょいちょい補足していきます。

プロレストークバラエティ「有田と週刊プロレスと」シーズンF 第7回の内容

<出演>
 MC:有田 哲平さん(くりぃむしちゅー)
 アシスタント:倉持 明日香さん(元AKB48)

<ゲスト>
 澤部 佑さん(ハライチ)

<今回の週刊プロレス>
 週刊プロレス2002年8月6日号

<あらすじ>
「有田と週刊プロレスと シーズンF」第7回は、“プロレスリング・マスター”の異名をもつ武藤敬司選手がテーマです。

有田さんは「武藤敬司は1人なのに、たくさんいる」と言います。
古いプロレスファンの私も「ん?どういうこと??」と思ってしまうほど、今までにない斬新な切り口で、実に7つもの「武藤敬司」について解説されています。

武藤敬司選手とはどんな選手なのか?
有田さんの解説が見事なので、武藤選手を知らずに番組を見ても楽しんでいただけますが、より楽しんでいただくために、簡単に武藤敬司選手の経歴を紹介したいと思います。

武藤選手は、小学生の頃から柔道を始め、中学生で黒帯、柔道の専門学校時代には、全日本ジュニア柔道体重別選手権大会95kg以下級3位に輝き、全日本強化指定選手にも選ばれる実力のある柔道家でした。

専門学校の先輩から紹介され、21歳で新日本プロレスに入門した武藤選手は、同じ日に入門した蝶野正洋選手、橋本真也選手と共に、トレーニングに励みます。この3人は、後の「闘魂三銃士」となります。

通常、若手のヤングライオンは、逆エビ固めやドロップキックなどの基本技のみで試合を組み立てるように厳しく指導されるのですが、武藤選手は別格で、若手の時からムーンサルトプレスを試合で繰り出すなど、将来のエース候補として注目された存在でした。
1985年から、レスラーの出世コースである海外遠征に出発します。

アメリカで活躍した後、「スペース・ローンウルフ」(直訳すると「宇宙の一匹狼」)というギミック(プロレス上の設定)で凱旋帰国。
「スペース~」という設定のため、宇宙飛行士的な演出のコスチュームで、フルフェイスのヘルメットをかぶり、「610」(ムトウ、と読む)と書いたブルゾンタイプのガウンを着用して入場していました。
ただ、当時新日本はUWFとの格闘技系のカラーのプロレスが中心でしたので、アメリカ仕込みの武藤選手のプロレスはブレイクには至りませんでした。

3年後の1988年、2回目の海外遠征に出発。
この遠征の中で、グレート・ムタが誕生し、アメリカで大ブレイクします。
1990年に凱旋帰国し、オレンジ系のショートタイツというコスチュームに変わり、人気絶頂となります。
代名詞である「ムーンサルトプレス」(コーナートップからバック転してのボディプレス)、体を振動させる感じのムーブから繰り出される「フラッシング・エルボー」や、逆のコーナーに相手をもたれさせて直ぐに側転して飛んで行き、エルボーを決める「スペース・ローリングエルボー」など、派手でスピード感のあるファイトスタイルがファンのハートをがっちり掴みます。

そして、武藤選手の名勝負といえば、新日本プロレスとUWFの対抗戦です。
新日本プロレスのエースとして迎えた1995年10月9日東京ドーム。
いわゆる10.9 東京ドームと呼ばれる一戦です。
「激突!!新日本プロレス対UWFインターナショナル全面戦争」のメインイベントでの高田延彦選手との一戦は、ドラゴンスクリューからの足4の字固めという古典的な技を復活させて勝利しました。
この試合で注目されたドラゴンスクリューは藤波辰爾選手のオリジナル技ですが、足4の字固めとの組み合わせで必殺技に磨き上げたのは武藤選手の功績と言われています。

当時テレビでこの試合を見ていましたが、ドラゴンスクリューは相手の足を取って回転する技なので、掛けられた方は回転に合わせて回らないと足を痛めてしまうのですが、高田選手は踏ん張って足を痛めてしまい、足4の字固めが特に効いたのではないかと推測されます。
足4の字固めの名手は、ザ・デストロイヤーやリック・フレアーなどがいますが、足を痛めつけておいて足4の字固めでギブアップを取るという流れは、理にかなっているので、見事な技の組み合わせだと思います。

その後、蝶野正洋選手率いるNWO Japanに加入し、今度は黒のコスチュームで活躍した後、再度アメリカへ行きますが、以前活躍したWCWは経営者交代によってすっかり変わっており、1年で武藤選手は帰国します。

そして、2000年12月31日、武藤敬司選手は大阪ドームの「INOKI BOM-BA-YE」に、スキンヘッドになって凱旋します。
武藤選手は、WWEで人気だったゴールドバーグやスティーブ・オースチンを参考にしたそうですが、これ以降の姿を、神無月さんがものまねをしているということになります。

その後、新日本プロレスに復帰した武藤敬司選手は、2001年1月の東京ドームで全日本プロレスのリングに初めて上がります。太陽ケア選手との一戦で、たまたま試合中にひらめいて繰り出した変形ひざ蹴り、これが後に武藤選手の必殺技となる「シャイニング・ウィザード」誕生の瞬間です。

この一戦で、全日本プロレスに興味をもった武藤選手は、驚くべきことに、全日本プロレスへ移籍し、そしてオーナー兼社長となります。
その後、2013年で全日本プロレスを退団し、WRESTLE-1を設立して現在に至ります。

2018年3月には、長年の激戦やムーンサルトプレスでの衝撃によりダメージを受けていた膝関節の人工関節手術を受け、2019年にリングに復帰されました。
武藤選手の経歴は多彩なので、まだまだ書ききれませんが、この内容をふまえて、本編をご覧いただくと、より楽しんでいただけると思います。

武藤選手は上記の「グレート・ムタ」や、白師(ハクシーと読みます。新崎人生選手の化身)とタッグを組む際の「黒師無双」というキャラクターでリングに上がることはありますが、今回、有田さんの解説する「7つの武藤敬司」にはこれらのキャラクターは入っていません。

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「天才」「マスター」と世界から賞賛される武藤敬司というレスラーの魅力が詰まった30分間です。

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