「有田と週刊プロレスと」はなぜ面白いのか!? ファイナルシーズン 第5回 PRIDE.21「髙山善廣vsドン・フライ」

日頃からもっぱらテレビとネットでプロレス観戦をしている私。
その中でも特におすすめのコンテンツが「有田と週刊プロレスと」です。

この番組はトーク番組で、試合の映像は一切流れません。
試合の様子は写真のみです。
しかし、プロレスコンテンツとしてめちゃくちゃ面白いのです。
有田哲平さんの話芸の神髄、ここにあり!という番組です。

令和になり、ファイナルシーズンが始まりました。
今までファーストシーズンからサードシーズンまで配信されていますが、フォース(Forth:4番目)シーズンではなく、同じFで始まる「Final」。

ファイナルシーズンってどういうこと?終わりってこと?
「有田と週刊プロレスと」ファンとしては気が気ではありません。
しかし、ファイナルシーズンも面白いのです。

今回は第5回、PRIDE.21のメインイベント「髙山善廣vsドン・フライ」が主なテーマです。
副音声的に内容について私の視点でちょいちょい補足していきます。
ご参考にお読みください。

プロレストークバラエティ「有田と週刊プロレスと」シーズンF 第5回の内容

<出演>
 MC:有田 哲平さん(くりぃむしちゅー)
 アシスタント:倉持 明日香さん(元AKB48)

<ゲスト>
 吉村 崇さん(平成ノブシコブシ)

<今回の週刊プロレス>
 週刊プロレス 2002年7月9日号

<あらすじ>
「有田と週刊プロレスと シーズンF」第5回は、2002年に開催された総合格闘技「PRIDE.21」のメインイベント「髙山善廣vsドン・フライ」が今回のテーマ。

PRIDE(プライド)とは、日本の総合格闘技イベントです。K-1と並んで、当時の格闘技ブームを牽引しました。
1997年から1999年までは「格闘技レボリューション・スピリッツ」(KRS)が運営し、1999年から2007年までドリームステージエンターテインメント(DSE)が開催していました。DSEはプロレスイベント「ハッスル」シリーズも主催していました。

2003年、DSEの代表取締役に就任したのが、かの有名な榊原 信行プロデューサー。
2000年代に立て続けに格闘技イベントを成功させたヒットメーカーです。
PRIDE、ハッスルを生み出した榊原氏は格闘技ブームが去った後、2015年に格闘技イベント「RIZIN」を立ち上げ、実行委員長に就任します。
最強の呼び名も高いキックボクサーで「神童」と呼ばれる那須川天心選手や、シュートボクシングの「絶対女王」RENA選手などのスターを誕生させました。

さて、そもそも「PRIDE」は「最強」の称号をもつ高田延彦と「400戦無敗」ヒクソン・グレイシーの試合を実現するためだけに立ち上げられた、一夜限りのイベントでした。
「たった一つのプライド(PRIDE:誇り)」との意味を込めて「PRIDE.1」と命名されました。

一夜限りとしていた興行でしたが、「PRIDE.1」が好評のため第2回開催が決定。
翌年「PRIDE.2」が横浜アリーナで開催され、その後は「PRIDE.○○」(○○には数字が入る)という形の「PRIDEナンバーシリーズ」が開催され、その21回目が「PRIDE.21」というわけです。

PRIDEの紹介はこれくらいにして、「有田と週刊プロレスと」のお話に戻ります。
倉持さんから有田さんに手渡された袋に入っていたのは、週刊プロレス2002年7月9日号。
その表紙には、「男に妥協なし、凄いぜ高山!」の見出しと髙山選手の痛々しい顔が。

私はこの試合をテレビで見ていました。
2002年6月23日。UFCで優勝するなど世界でもトップクラスのファイターであるドン・フライとの一戦。

当日、PRIDEの他の試合は、総合格闘技のガチンコ対決とはいえ、KOや一本ではなく判定決着が続いていました。総合格闘技はそういうもの、という理解をする会場のファンも、ストレスがたまっていたことでしょう。
そのような状況の中で迎えたメインイベント。

この試合は元々、「PRIDEグランプリ2000」優勝者であるマーク・コールマンとドン・フライとの対戦が組まれていました。
当時最強ファイター同士のビッグマッチです。
しかし、マーク・コールマンが負傷欠場となり、急遽代役としてリングに立つことになったのが髙山選手でした。

髙山選手は、196cmという身長を誇り、UWFインターナショナル(Uインター)や全日本プロレスで活躍するスケールの大きな選手。
ロープをまたいでリングインする入場や、強烈なキック、ギロチンドロップ、とんでもない高さのジャーマンスープレックス(その高さからエベレストジャーマンと呼ばれます)など、オリジナリティあふれるプロレスラー。

ドン・フライ選手はアマチュアレスリングの強豪としてならし、アメリカの総合格闘技UFCで優勝するなど、アルティメットファイト界の大物として新日本プロレスに参戦。
アントニオ猪木選手の引退試合の対戦相手を務めるという大役を果たしています。

この二人の戦いがプロレスではなく、総合格闘技のPRIDEで行われるとは、プロレスファンとして驚きでした。
試合前、寝技や投げ技の応酬になるのではないかと私は予想していました。

いつものようにロープをまたいで入場する髙山選手。
試合前のフェイスオフから凄まじい緊張感。
ただならぬ試合になる予感。。

いよいよ試合開始のゴング。
序盤からフライは的確にパンチを当ててくるものの、髙山選手もヒザとパンチで応戦。
そしてコーナーにフライを追い込んでから、信じられない光景が始まります。

私の予想をはるかに超える、とんでもない打撃戦。
打撃戦というより、殴り合い。ケンカです。

お互いが相手の首に手をかけて、よけることなく殴り合う。
とにかく殴り合う。何発パンチ出してるのか!?
殴る殴る、顔が変形するほどの殴り合い。

凄惨な試合となり、フライの上からのマウントパンチの連打でフィニッシュ。
結果は髙山選手のTKO負けとのなりましたが、6分10秒の試合とは思えない内容の濃さ。

髙山選手はこの試合で格闘技ファンの間でも有名になりました。
その約3か月後、プロレスリング・ノアのGHCヘビー級選手権試合を制し、自身初のプロレスのシングルタイトル獲得となるなど、2002年は大躍進の年でもありました。

対戦相手のドン・フライもこの試合以降「PRIDE男塾塾長」と呼ばれ、8月に不利なK-1ルールでの試合にも真っ向勝負するなど、男気溢れるファイトで格闘技ファンを魅了しました。

今回の「有田と週刊プロレスと」については、有田さんご自身も動画を見ながら話をしたかっただろうと思いますが、やはり動画はありません(笑)。
それにもかかわらず、倉持明日香さんも涙するほど、有田さんのお話は見事で、当時の臨場感と二人の男気が感じられる感動の回となりました。
プロレスの語り部として、名人の域に達した有田哲平さんの話芸を楽しめる30分間です。

追伸:髙山善廣選手支援イベント「TAKAYAMANIA EMPIRE 2」について

「有田と週刊プロレスと シーズンF」第5回の主役、髙山善廣選手は、2017年5月の試合での怪我により頸髄完全損傷と診断され、現在は首から下がご自身では動かせない状況の中、厳しいリハビリを行っておられます。

支援イベント第二弾の「TAKAYAMANIA EMPIRE 2」が2019年8月26日(月)に、プロレスの聖地・後楽園ホールで開催されます。
(いわゆる8.26後楽園ホール[ハッテンニーロク コウラクエンホール]です)

昨年第1回が開催され、大好評だった「TAKAYAMANIA EMPIRE」。
その第2弾である今大会も、髙山選手本人がマッチメイク等のアイデアを出してプロデューサーとして携わっておられるということです。

スペシャルトークバトル「前田日明 vs 武藤敬司」など、昭和プロレスファンの方から、最近プロレスを見始めた方も楽しめる対戦カードが組まれています。

「TAKAYAMANIA EMPIRE 2」の詳細は 髙山選手オフィシャルブログhttps://ameblo.jp/takayama-do/)をご覧ください。

「有田と週刊プロレスと」を視聴するには?

私が周囲の人に「有田と週刊プロレスと」はマジで面白いよ!とおすすめすると、必ず言われることが「何をどうしたら見れるの?」という質問です。

答えはカンタン。
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私は家族が寝ている早朝や休日に「有田と週刊プロレスと」を見ています(笑)
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